膠原病内科日記

膠原病・不明熱・間質性肺炎に関して勉強します。X:https://x.com/rheumafuoild/

DMARDs

免疫チェックポイント阻害薬使用時の併存する自己免疫性疾患に対する免疫抑制剤の考え方 参考: Ann Oncol . 2020 Jun;31(6):724-744.

・化学療法中のリウマチ患者の治療に関してはほぼ定まったものがないのが現状であるが、一般的に従来の抗がん剤治療(殺細胞薬)が使用される場合、血球減少などの副作用もあり免疫抑制剤や生物学的製剤は中止される傾向にあった。 https://pubmed.ncbi.nlm.ni…

NSAIDsに対する反応性で慢性腰痛患者の中からaxial SpAを区別可能か?

今年に入りARDでリウマトロジストの慢性腰痛患者におけるaxial SpAの診断率に関する論文が出版されたが、その中で慢性腰痛の中からaxial SpAを見分けるポイントとして"NSAIDsの反応性"が抽出されていた。 Can rheumatologists unequivocally diagnose axial …

Methotrexate Osteopathy

" data-en-clipboard="true">methotrexate(MTX;メトトレキサート) osteopathyは骨芽細胞機能異常(低い骨形成と高い骨吸収)に伴う臨床的には成長版に沿った帯状の疲労骨折のことを指している。もともとALLに対する高容量MTXで1970年に初め報告されたが、最近…

関節リウマチにおいてHLADRB1*04:05の保有者でアバタセプトの効果が高かった

shared epitope(SE)のあるHLADRアレルを保有している関節リウマチ患者ではアバタセプトの効果が高いことが知られていたが、今回さらにHLADRB1*04:05で特にアバタセプトの治療反応性が高いことが示された。 www.nature.com 2012/6~2018/8の間に行われたTOBIRA…

TNF阻害薬で寛解しているRAはTNF阻害薬を中止できるか?(ARCTIC REWIND TNFi)

" data-en-clipboard="true"> Effect of tapered versus stable treatment with tumour necrosis factor inhibitors on disease flares in patients with rheumatoid arthritis in remission: a randomised, open label, non-inferiority trial 2023年にARD…

成人発症スティル病と生物学的製剤によるマクロファージ活性化症候群

成人発症Still病(AOSD)においてトシリズマブは通常の関節炎型AOSDだけでなく、マクロファージ活性化症候群の治療にも有用であることが報告されている一方、治療中にMASを発症してしまうことがある。しかしそれ以外の生物学的製剤でも報告がある。 ▪️Tocilizu…

JAK阻害薬におけるCK(creatine kinase)上昇の機序

JAK阻害薬使用中にCK上昇することがよく見られる。臨床試験ではCK上昇のAEは最大15%程度見られている*。 CKレベルは4週ですでに上昇するが、症状が出現したりそれに伴い中止が必要になることも少ない*。 CK上昇の原因についてはわかっておらず、仮説について…

ヒドロキシクロロキン(HCQ)の作用機序

" data-en-clipboard="true"> www.nature.com " data-en-clipboard="true">Key point " data-en-clipboard="true">・CQ/HCQは弱塩基であり、リソソームや炎症細胞の中で蓄積されている ・CQ/HCQは分布が大きく半減期が長いために、ゆっくり効果が発現し、服…