膠原病内科日記

膠原病・不明熱・間質性肺炎に関して勉強します。X:https://x.com/rheumafuoild/

2024-01-01から1年間の記事一覧

Pubmed検索式&メールアラートの作成

今回は趣を変えて、研修医の先生や後期研修医なりたての先生方向けに私が毎日論文をよむソースとなっているPubmedのメールアラートの作成方法と日々収集・作成したpubmedの検索式を共有さえていただければと思います。内科ですごい知識あるな、って人はほぼ…

免疫チェックポイント阻害薬使用時の併存する自己免疫性疾患に対する免疫抑制剤の考え方 参考: Ann Oncol . 2020 Jun;31(6):724-744.

・化学療法中のリウマチ患者の治療に関してはほぼ定まったものがないのが現状であるが、一般的に従来の抗がん剤治療(殺細胞薬)が使用される場合、血球減少などの副作用もあり免疫抑制剤や生物学的製剤は中止される傾向にあった。 https://pubmed.ncbi.nlm.ni…

RAの分類基準

" data-en-clipboard="true"> Classification of rheumatoid arthritis: is it time to revise the criteria? | RMD Open を読んだ。 ============================================================= " data-en-clipboard="true">▪️関節リウマチ(RA)の診断…

巨細胞性動脈炎の拡散強調像での簡便な診断方法に関する研究

巨細胞性動脈炎(GCA)の診断においては側頭動脈生検と超音波検査がゴールドスタンダードとされており、その代替として造影血管MRI(3テスラ、T1-BB)が推奨されており、感度80%、特異度100%と報告されている。 今回拡散強調画像を用いて簡便にGCAを診断する方法…

NSAIDsに対する反応性で慢性腰痛患者の中からaxial SpAを区別可能か?

今年に入りARDでリウマトロジストの慢性腰痛患者におけるaxial SpAの診断率に関する論文が出版されたが、その中で慢性腰痛の中からaxial SpAを見分けるポイントとして"NSAIDsの反応性"が抽出されていた。 Can rheumatologists unequivocally diagnose axial …

Fever of unknown origin (FUO) と Inflammation of unknown origin (IUO)の違いに関するSR/MA -FUOとIUOで最終診断は異なるか?-

最近ばんばん不明熱研究を出版しているUniversity Hospitals LeuvenのAlbrecht Betrains先生の新作。 Comparison of diagnostic spectrum between inflammation of unknown origin and fever of unknown origin: A systematic review and meta-analysis 今ま…

【まとめ】低ALP血症の鑑別

" data-en-clipboard="true">CPPDの原因として低ホスファターゼ血症が知られている。 今回低ALP血症を伴う偽痛風を経験したので、低ALP血症についてまとめた。 ==================================== ・ALPはアルカリ性…

【まとめ】成人発症IgA血管炎

IgA血管炎は別名"アレルギー性紫斑病"や"ヘノッホ・シェーンライン紫斑病"とも言われる主に小児で発症する血管炎である。しかし稀ながら成人でも発症し、成人例では小児例と違った臨床像を呈すことも多い。また小児ではvirusに随伴したものや特発性が多いが…

PMRの炎症の首座=perimysium/peritendiumの炎症?

" data-en-clipboard="true">リウマチ性多発筋痛症(PMR)といえば"滑液包炎"という印象もあり、関節リウマチと比較する上でも身体所見・画像所見双方で重要視されてきた。滑液包炎も確かに重要であるが、上腕二頭筋長頭や膝下筋腱、腱板炎などの炎症、果ては…

VEXAS症候群と他の空胞が出現する疾患とのスメアの違い

VEXAS症候群は2020年にNEJMで初めて報告され、世界中でどんどん報告が増えている疾患であるが、日常臨床でも普通に出会う。 VEXASの特徴として骨髄のスメアで未熟な細胞に空胞が出現することが特徴であるが、銅欠乏や慢性炎症でも出現するため区別が難しい。…

Eosinophilic Giant Cell Arteritis

" data-en-clipboard="true"> pubmed.ncbi.nlm.nih.gov " data-en-clipboard="true">若年者ではjuvenile temporary arteritis with eosinophiliaというGCAの類縁疾患と考えられている疾患があり側頭動脈の好酸球性炎症が特徴とされているが、GCAにおいてもあ…

トシリズマブ使用中に感染症を示唆する症状がある場合には好酸球に注目することで感染症を予測できる、かも?

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov デザイン: 単施設・後ろ向き研究 トシリズマブ(TCZ)使用中に感染症の疑いで予定外の入院した患者(2009-2020) →好酸球数、CRP、好中球数、、リンパ球数、Eo/Nx1000の識別能をAUCで評価した。 リザルト: TCZで治療を受けた163人中41…

IgG4関連疾患のκ/λ ratioは増加することがあり、Mタンパク陽性とみられることもある。

IgG4関連疾患(IgG4RD)でfree light chain(FLC)の比が偏った症例を散見する。しかも電気泳動検査でMタンパクを考えるバンドを認めることもある。しかしながら骨髄はintactで恐る恐るIgG4RDとして加療してみる。 これはほっておいてもいいのだろうか? 今回IgG…