膠原病内科日記

膠原病・不明熱・間質性肺炎に関して勉強します。X:https://x.com/rheumafuoild/

超音波

【まとめ】関節リウマチにおけるアキレス腱炎

アキレス腱炎といえば代表的な付着部炎で脊椎関節炎を想起してしまうが、関節リウマチでも起こしうる。 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 2022年に報告された早期関節リウマチ(152人, 罹患期間の中央値が1ヶ月)における足病変の超音波検査を検討した報告では、患者の…

【まとめ】回帰性リウマチ(RP; palindromic rheumatism) -臨床的特徴とエコー所見を中心に-

EULARの自己炎症性疾患のセッションを見ていた時にRAと自己炎症性病態との関連が触れられており、その関連について深めていくと回帰性リウマチに至ったためまとめた。 www.frontiersin.org " data-en-clipboard="true"><疫学> ・RAへの進行率は10-66%、特に…

ピロリン酸カルシウムは超音波検査でアコースティックシャドウを引かない

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov CPP(ピロリン酸カルシウム)とHA(ハイドロキシアパタイト)、MSU(痛風結晶)で濃度勾配を持たせたチューブを作り、CTとエコーでどのように描出されるか検証したstudy。 点線はコントロール。 Aは外観、BはCT、Cはエコー。 HAとMSUでは…

【まとめ】封入体筋炎におけるエコー検査の有用性 -深指屈筋と浅指屈筋、腓腹筋とひらめ筋-

封入体筋炎(IBM)では特徴的な筋の萎縮パターンが見られ、その変性に伴うエコー輝度の変化を利用したエコー検査による診断の有用性が報告されている。 SRによるとSn82%Sp98%LR+18であり、かなり有用な検査であるため高齢者の筋力低下、特に上肢は遠位・下肢は…

巨細胞性動脈炎のエコーでの壁肥厚cut off

GCAの分類基準が2022年にEULAR/ACRで改定されたが、そこでHalo signが基準に加わったのは記憶に新しい。 Halo signの明確な基準はないが、巨細胞性動脈炎では血管壁の肥厚が認められることが多く、エコーで内膜・中膜複合体(IMT)を測定することで容易に診断…

手関節における化膿性関節炎と関節リウマチの増悪の鑑別はMRIやエコーで可能か?

www.ncbi.nlm.nih.gov <Introduction> ・化膿性関節炎において46%の患者で既知の炎症性関節炎が存在しており、既知の関節炎の増悪か化膿性関節炎かは臨床上区別が難しいことも多い。(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/3729573/) <Method> ・2006-2011年において182件の手と手関節の</method></introduction>…