血管炎
巨細胞性動脈炎(GCA)の診断においては側頭動脈生検と超音波検査がゴールドスタンダードとされており、その代替として造影血管MRI(3テスラ、T1-BB)が推奨されており、感度80%、特異度100%と報告されている。 今回拡散強調画像を用いて簡便にGCAを診断する方法…
最近ばんばん不明熱研究を出版しているUniversity Hospitals LeuvenのAlbrecht Betrains先生の新作。 Comparison of diagnostic spectrum between inflammation of unknown origin and fever of unknown origin: A systematic review and meta-analysis 今ま…
IgA血管炎は別名"アレルギー性紫斑病"や"ヘノッホ・シェーンライン紫斑病"とも言われる主に小児で発症する血管炎である。しかし稀ながら成人でも発症し、成人例では小児例と違った臨床像を呈すことも多い。また小児ではvirusに随伴したものや特発性が多いが…
" data-en-clipboard="true"> pubmed.ncbi.nlm.nih.gov " data-en-clipboard="true">若年者ではjuvenile temporary arteritis with eosinophiliaというGCAの類縁疾患と考えられている疾患があり側頭動脈の好酸球性炎症が特徴とされているが、GCAにおいてもあ…
先日行われた関東リウマチ地方会でEGPAと炎症性筋炎(の病理像)が合併した症例が報告されていた。実臨床でも他のANCA関連血管炎の筋痛や大血管炎に伴う下肢筋炎様症状の際にはCK上昇を認めないことが多いが、EGPAではCK上昇する例も散見されると思っていたた…
" data-en-clipboard="true"> pubmed.ncbi.nlm.nih.gov " data-en-clipboard="true">韓国からの研究 P: 治療介入前のMPAとGPA(wattsのアルゴリズムとrevised CHCC2012により診断/基本的にACR・EULAR2022 criteriaも満たす)で好酸球が1000/mm3未満の患者 N=22…
多発血管炎性肉芽腫症(GPA)の腎腫瘤病変について。 www.ncbi.nlm.nih.gov 愛知医科大からの報告。 本論文出版時までにGPAに腎腫瘤が合併している24ケースが報告されている。 → 24ケース中21ケースで腎腫瘤の部位に関する記載があり、 " data-en-clipboard="t…
" data-en-clipboard="true">コカイン誘発性の血管炎には大きく2種類が報告されており " data-en-clipboard="true">①cocaine-induced midline destructive lesion " data-en-clipboard="true">と " data-en-clipboard="true">②ANCA血管炎 " data-en-clipboa…
pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 2010年〜2020年にかけてフランスの3施設の血管炎コホートに登録された、リツキシマブで寛解導入されたAAV(Chapel-Hill 2012 criteriaでMPA or GPA)を後ろ向きに検討した。 RTX抵抗性は以下の2つに定義された。 ・uncontrolled disea…
TIPIC症候群は"Transient Perivascular Inflammation of the Carotid artery syndrome"の略で古典的には"Carotidynia"として知られている。 " data-en-clipboard="true">急性の咽頭痛・頚部痛で発症する頸動脈に限局的な血管〜血管周囲炎のこと。高安動脈炎…
*いい参考文献がないためpubmedなどの検索結果見ながら小生作成 膠原病領域では好酸球増多を伴う水疱性病変、特に血疱は好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(eosinophilic granulomatosis with polyangiitis:EGPA)に特異的と言われている。が、調べてみると根拠…
pubmed.ncbi.nlm.nih.gov Single center, retrospective 1995-2018年の間の276人のAAV(Wattsのアルゴリズムで分類)患者中101人が筋生検を受けた。 結果78人がincludeされ、33人のGPA、25人のMPA、20人のEGPAの内訳であった。患者の58%で血管炎が陽性となった…
好酸球性肉芽腫性血管炎(EGPA)の患者に稀ではあるが治療中に肝機能障害を認め、EGPAによるものか薬剤によるものか判断に苦慮する場合がある。 現時点でのEGPAにおける肝障害のエビデンスをまとめる。 ①EGPAによる肝炎 link.springer.com EGPA既往がある66歳…
Leukocytoclastic vasculitis(LCV)はゴミ箱診断的によく日常診療で出会う。ただこれ自体が臨床で大きく問題になることは少なく、自然軽快することも少なくない。今回はこの血管炎についてIgA血管炎と比較も交えながらまとめていく。 ▪️診断: <生検> pubmed.…
" data-en-clipboard="true">家族性地中海熱(FMF)の患者では丹毒様皮疹が見られることがあるが、どうも血管炎が合併する症例もあるようだ。日本人では少ない遺伝子型がメインなので、日本人で出るかは不明だが紹介する。 " data-en-clipboard="true"> pubmed…
Polyarteritis Nodosaは何らかの背景疾患を持っていることが多く、血液疾患もそのひつつとされている。HBVやHCVや薬剤、血液疾患ではhairy cell leukemiaと関連すると言われている。Kellyに記載されていないところではParaproteinを伴うもの、MDS/CMMLを伴う…
結節性動脈炎は全身の中型血管を侵すが、筋肉への血管に障害をきたすサブセットがあり、それを"Muscular Polyarteritis Nodosa"(MPAN)と呼ぶ。 MPANはまれなサブセットであるが、2016年までのliterature reviewと今年の日本よりケースシリーズの報告があった…
開口障害といえば破傷風を想起しやすいが巨細胞性動脈炎でも起こりうる。 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov → ある研究では18年間に88人のGCA/PMRの患者を診療し、内8人(6.8%)に開口障害が存在した。 開口障害を伴うGCAの患者は眼症状を伴うことが多く(50% vs 27%)、…
GCAの分類基準が2022年にEULAR/ACRで改定されたが、そこでHalo signが基準に加わったのは記憶に新しい。 Halo signの明確な基準はないが、巨細胞性動脈炎では血管壁の肥厚が認められることが多く、エコーで内膜・中膜複合体(IMT)を測定することで容易に診断…