膠原病内科日記

膠原病・不明熱・間質性肺炎に関して勉強します。X:https://x.com/rheumafuoild/

皮膚筋炎

【まとめ】ARS抗体の各抗体プロファイルごとの症状

" data-en-clipboard="true">ARSはアミノアシルtRNA合成酵素(Aminoacyl-tRNA Synthetase)の略でこれらの酵素に対する抗体がARS抗体である。その中でARS関連症候群(ASS)に関連しているとされる8種類の抗体が報告されていたが、2023年に入り新規に新しい抗体が…

"皮膚症状のない"皮膚筋炎(Dermatomyositis Sine Dermatitis)

皮膚筋炎において主にMDA-5抗体が陽性となる"筋症状のない"皮膚筋炎(ADM:amyopathic dermatomyositis)は合併する肺疾患の病勢の強さから広く認知されているが、最近になってNXP-2抗体が陽性となる"皮膚症状のない"皮膚筋炎(DMSD:Dermatomyositis Sine Derm…

MRIで筋肉に異常信号を認めるMDA5陽性皮膚筋炎は予後がいい

" data-en-clipboard="true">元々筋力低下の見られる患者では予後が良いことが知られており、慈恵医大から皮膚筋炎における筋膜に注目した画像を報告されていた。その中で筋症状が乏しいとされているCADMの筋MRI画像所見に関連した研究が報告された。 " data…

MDA5陽性皮膚筋炎と肝炎

MDA5抗体陽性皮膚筋炎において原因不明の肝機能上昇を経験することがある。治療経過で改善するが、臨床上は脂肪肝?となることも多い。 原因ははっきりとしていないが、皮膚筋炎において肝炎(肝機能異常)を伴うことが知られている。 以下にMDA5陽性皮膚筋炎…

【まとめ】封入体筋炎におけるエコー検査の有用性 -深指屈筋と浅指屈筋、腓腹筋とひらめ筋-

封入体筋炎(IBM)では特徴的な筋の萎縮パターンが見られ、その変性に伴うエコー輝度の変化を利用したエコー検査による診断の有用性が報告されている。 SRによるとSn82%Sp98%LR+18であり、かなり有用な検査であるため高齢者の筋力低下、特に上肢は遠位・下肢は…

MDA5抗体陽性間質性肺炎と肺線維症の急性増悪におけるフェリチン値

今回、MDA5抗体陽性皮膚筋炎の一部で見られる急速進行性間質性肺炎(RPILD;Rapidly progressive interstitial lung disease)と、肺線維症(IPF)の急性増悪におけるフェリチン値という一つの指標に焦点を当ててみます。 フェリチンは一般的に体内の鉄貯蔵量を…