巨細胞性動脈炎(GCA)の診断においては側頭動脈生検と超音波検査がゴールドスタンダードとされており、その代替として造影血管MRI(3テスラ、T1-BB)が推奨されており、感度80%、特異度100%と報告されている。
今回拡散強調画像を用いて簡便にGCAを診断する方法が報告されているので紹介する。
先行報告
①大動脈病変においてMRIの拡散強調がPET集積と一致していた研究
②上記の研究を受けて側頭動脈をDWIで評価:DWI scalp dot sign
*T1BBとDWIのdot signの診断能が同程度であることを示した研究
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スクロールするときの血管の印象(皮下組織内のDWI高信号)を左右の前頭、後頭で評価
スケールで2以上を高信号と定義
0:なし
1:わずかに動脈が見える(slight)
2:著明に動脈が見える(prominently)
3:明るく動脈が見える(brightly)
→
コントロール(PMRや一次性頭痛、AIONなど)の患者では69人中4人で陽性であった。
(コメント)
確かに当院のGCA患者で見てみてもDWIで高信号があり、病理結果とも一致している印象であった。側頭動脈ができない or 結果が早く知りたい状況だが、超音波検査を当てられないシチュエーションでは参考になる所見と思われる。