一般的にSpondyloarthritis(SpA)は熱が出ないとされている。しかし、不明熱の原因として少数ながらSpAやASが報告されている。
今回2010年から2016年の間に韓国の一病院で確認された有熱性のSpAに関する研究を紹介する。
診断時に熱発(≧37.8かつ原因不明)し入院した26人のSpA患者が確認された。
対照として外来でSpAと診断された100人の患者が登録された。
発熱性SpAの患者は平均39.6歳で70%男性であった。
有熱性SpAの患者はReA(50%)が多く、末梢型SpAの患者も多かった。
有熱性SpA患者はWBC、CRP、ESRが高い傾向にあった。
<コメント>
単施設研究であり、しかも入院患者に限定されていることからバイアスは大きいと思われる。半分はReAで発熱や炎症反応高値が元々知られており驚きはあまりないが、それでも半数はASやPsA、未分類SpAであることは参考に値すると思う。
実際に日本からもGCAの鑑別と問題になった、発熱と側頭部痛が主訴の男性(58歳)で最終診断が側頭筋の付着部炎を伴う強直性脊椎炎であったという症例が報告されており、日常臨床でも注意していきたい。