Aminoacyl-tRNA Synthetases: On Anti-Synthetase Syndrome and Beyond - PMC
ASS関連のARS抗体
抗体 |
タンパク名 |
IIMでの陽性率 |
臨床像 |
筋炎 |
|
Jo-1 |
HisRS |
15-30% |
ILD:50-90% |
++NSIP,OP,UIP |
++ |
PL-7 |
ThrRS |
5-15% |
IILD:55-76% |
++UIP,NSIO,DAD |
+ |
PL-12 |
AlaRS |
5-10% |
ILD:69-89% |
++UIP,NSIP |
+ |
EJ |
GlyRS |
<5% |
ILD:78-84% |
+NSIP,OP,UIP,DAD |
+ |
OJ |
LieRS |
<5% |
ILD:44->90% |
++OP,UIP,NSIP PL-12、OJ、KSは皮疹を伴わず間質性肺炎のみの症状を呈することもある。 |
+/++ |
KS |
AsnRS |
1-8% |
ILD:>90% |
++NSIP,UIP PL-12、OJ、KSは皮疹を伴わず間質性肺炎のみの症状を呈することもある。 |
+ |
Zo |
PheRS |
1% |
ILD:77% |
+NSIP,UIP,OP |
++ |
YRS/Ha |
TyrRS |
<1% |
ILD:62% |
+UIP,NSIP |
+ |
Ly |
CysRS |
現時点で世界で1人? |
? |
? |
*はComparison of clinical features between patients with anti-synthetase syndrome and dermatomyositis: Results from the MYONET registryより引用 他は上記の論文を参考に作成。
Ly抗体(フランスのリオンで見つかったためLy抗体とのこと ややこしい)は
その他の非ASS関連ARS抗体
症状にFocusした論文もあり、10カ国および63の病院からの828人の患者を遡及的に検討した文献では
Jo-1、PL-7、PL-12、EJ、OJに関して検討されている。
最近ではRheumatologyにZoも含まれたコホート研究も報告されており、
上記のように報告されている。
しかしながら他にも報告はあるが、Jo-1以外の抗体は数が少ないのもあって、正直各抗体で有意な臨床像は内容に思う。現時点ではこの抗体で間質性肺炎が多いとかのケースレポートベース、臨床経験ベースで臨床像が蓄積されている段階だろう。
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また間質性肺炎の病理像にFocusした論文もあり、自施設の12例を含む既報の310例の症例を検討した文献では
Pulmonary histopathology of interstitial lung disease associated with antisynthetase antibodies
上記のような病理像で分布していることが明らかになった。
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検査方法
現在日本において保険適応でARS抗体の測定が可能であるが、Jo-1、PL-7、PL-12、EJ、KSを含みOJやZO、Haは含まれていない。その中でOJは比較的頻度が高く注意が必要である。
ARS抗体は細胞質抗体陽性となることが多いのでそこをヒントにするか(中国の研究ではOJ患者で9人中1人でのみRo52抗体陽性であり、そういった意味でも使えるとおもう。)、研究項目にはなるがラインブロット法(EUROLINE)には一応OJが含まれるためそれで同定は可能である。しかしOJ抗体同定のゴールドスタンダートである免疫沈降法と比較しラインブロット法は感度が0%であった報告もあり、検査精度は十分ではない。(https://academic.oup.com/mr/article-abstract/27/3/551/6302375)
最近ではA cubeという検査も開発されており、これでは抗OJ抗体の検出が可能のようである。
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